丹波通信２７１ 妻 (未発表。去年4月頃妻が執筆?)
中嶋の妻です。 先日主人に「お前も一度書け！」と、半ば強制され書いています。 主人に「好きに書いたらええんや。」と、言われても本当に好きに書いたらどうせ怒られるに決まっています。 ま、後でしっかりと添削されるでしょうから文章の不味さは気にしない事にします。
皆さん、どれくらいの方が丹波通信をお読み頂いているかわかりませんが、主人の事をどのように思って下さっていますか？ たぶん、子煩悩で家庭の事、教育の事、畑や家事全般において、何でもできる人・・・と、この様に思われていませんか？ はい、多少はそんな面もございます。 しかし、本当に彼は気難しく、もう、ほんとに・・・。 これ以上書くと怒られます。
それに、彼は忙しくって畑なんか、ここ数年していません。 全部私が一人でしています。 まあ、好きでしていますので別に文句はないのですが、自分で何でもしている様に人に言っているのなら訂正したいです。
ところで、黒豆の館で働く友人に筍をあげたら 「筍を売りに来ない～！」 と言われ昨年4月半ばから売りに行くことになりました。 朝5時に起きて裏山で筍堀りの毎日です。 売り始めたころ兄①が、「ひとついくらで売れるノン～」 と聞くので、私「そやな、大きいので二百円かな。」
兄①「ほんなら、ひとつ見つけたらいくらくれる～」 私「百円かな～」 兄①「ほな、いくいく～」 という話になり３人でついてきました。 ところが、途中で誰が見つけたの見つけてないので喧嘩になりゆっくり掘れません。それに1０本もみつけたら千円も払うはめになり困りものです。 二、三日は喜んでついて来ましたが子供のこと、すぐ飽きて来なくなりました。 4～5月はほとんど筍掘りに費やす毎日でした。 畑の方は最近は烏、鹿、猿にやられっぱなしでやる気が失せております。
不便なところなので子供の習いごとの送り迎えに時間をとられる毎日です。
それに、気難しい人の世話に手をやいております！
丹波通信２７２ 日傘の美人
たま～にＪＲの快速に昼のすいている時間帯に乗車する事があり、快速ですから例のブルーの７人掛けと違って左右２人掛けの、あの座席にゆったりと座る事があるんですね。
車両の一番後ろの２人掛けの窓側の席は何故かそこだけ小さな物置きの様な台があり私はこの席が好きなんです。 まず腕時計をはずして、パンツの左ポケットから携帯を出し、両方をその物置台に置きます。 そしてフ～ッと小さくため息をついて左胸のポケットから文庫本なんかを取り出してページをめくる・・・な～んて最高。
すいてる時間なので右隣の席はしばらく空席。 よく荷物をドカッと隣りに置いて、寝たふりしてる人がいますが、あれはいただけません。 荷物はヒザの上か網棚へ・・・。
私は絶対そんな事はしません。 しかし心の中では 「い～っぱい席は空いてるんだから隣りには座らないでネ・・・。」 と祈っています。
しかし駅も４つ５つと停まると乗客も増えて来るんですよネ、仕方ないけど・・・。 この時期だから汗ボトボトかいた太ったオジサンなんかが小さいキタナイ、ハンカチで額をフキフキ、ドアから入ってきて左右を見ながら適当な席を探している時なんかは （まるで自分の姿を見ている様） 三国志なんか読みながらも 「こっちに来るナヨ！ い～っぱい空いてるんだかんネ。 アッチへ行け、シッシ！」 なんて悪い事思ってしまいます。 しかし白のワンピースなんか着て手には黒の日傘を持った年の頃なら2７、8の髪の長い美人なんかが、い～っぱい席が空いているのに何のためらいもなく私の隣りにチョコンとすわる事なんかがあり・・・ 「この子は、ワシに気があるんか・・・？」 （絶対無いんですが・・・） と思ってしまい、あとの30分40分ドキドキして小説なんか読めない事があります。 （私はアホです。）
そんな30分40分の間に私は 「一度こんな物読んでみて下さい。」 と言って丹波通信を渡してみようかなあ・・・とか 「お嬢さん、将来は、どんな夢をお持ちですか・・・？」 って声かけられたらなあ・・・。 とか、こんな恐わ～い顔したオッサンも時にはこんなバカな事も考えたりするのです。
（前回の鬼の写真は、鬼よりも私の顔の方が恐い・・・と多数の方に言われてしまいました。 眼は笑っていたのになあ・・・。）
丹波通信２７３ 検問
こ～んな田舎なのに時々飲酒検問をやっていたりします、夜の9時～10時頃。 私は酒のみでリックで飲む事も多いですが、そんな日はホテルプラザに泊まるので （ジャランで予約すると6300円で泊まれる。） 逮捕された事なんてたったの一度もありませんが、何故かあの赤く光る棒を道路と水平に出されて車を止められるとドキッとしてしまいます。 ついでに言うと、時々ＪＲで検札される時も何故かドキッとしてしまいます。 （な～んも悪い事してないのに・・・。）
むか～し昔、大昔。西宮の生家の目の前で夜中に検問された事があります。 そんな処を夜中に通る人や車なんて上之町か樋ノ口町（ローカルやなあ・・・）の住人位なもので・・・。 ポリス「ハ～イ、止まって下さい。」 私「何なんですか？ こんな夜中に・・・。」 ポリス「ハイ、免許証見せて下さい。」 その時私はバイクでした。 ポリス「アレッ！？ 少しお酒のにおいがしますネェ・・・。 お酒のんでませんか？」 私「飲んでるヨ～。」 ポリス「エッ！？ チョッチョッチョット・・・（ローバイしている。）」 私「ここ （と、言って私の家を指さして・・・） ワシの家やで・・・こんな処で検問やって・・・こんな夜中に・・・ひきょうやないか・・・。 ワシを捕まえようと思って構えとったとしか思えんやないか・・・！ 目の前やからもう家に帰って寝る！」 古き良き時代のお話しでした。
先日丹波にて・・・。 夜11時30分 赤の点滅信号に妻が一旦停止せずに交差点に侵入。 するとすかさず闇の中からおもむろに赤灯が回りスピーカーから大きな声で （オイオイ真夜中ヤゾ！） 「ハイ、そこの車止まりなさい！」 明らかに妻の停止違反です。 私は酒をのんでいたので助手席に座っていました。 ポリス「ハイ、免許証を見せて下さい。」 妻「ハイ。」 私「チョット待ち～や！ こんな見通しのエエ交差点で、しかもこんな夜中に・・・。 停止はしてへんけど徐行して左右の確認したやろ！ オマエらひきょうな事すんな！ こんな夜中にもの影にかくれてドロボウみたいなまねスンナ！！」 ２人のポリスは顔を見あわせてアゼンとしていましたが 「小さなお子さんも乗っておられるみたいですし・・・気をつけて帰って下さいネ。」
丹波はまだまだ古き良い街でした。
丹波通信２７４ アッ！タマムシ！？
梅雨も明け暑い暑い日中、丹波篠山の商店街で車を走らせていました。 するとフロントガラスの前に一匹のブイブイが飛んで来ました。 「えらい細長いカナブンやなあ・・・アッ！ タマムシや～！」 私は、とっさにルームミラーを見て後続車が無い事を確認し、車を左に寄せて止まりました。 タマムシらしき昆虫は神社の隣りの家の樋に止まった様です。
駆け寄ってみますと、その昆虫まぎれも無い久々に見た美しいタマムシでした。
（昔、ワシが小２の頃西宮の満池谷の桜の木にいた処を見たのが最後、35年振りのタマムシやなあ・・・捕えて兄②に見せたら喜ぶやろなあ・・・） 篠山川の橋の下で拾った割に兄②は私によく似た処があり、昆虫大好き、魚採り、魚釣り大好き！
なんです。 私は商店街を急いで走り、金物屋で525円もする昆虫採り網を買い （きょうびダイソーに行けば100円で売ってる）きびすを返し、またまたさっきタマムシがいた民家の軒下に戻りました。
「おらん・・・おらんやないか～。 さっきは長い事見てても動かんかったのに・・・網を買ったほんの1、2分の事やのに・・・。 くっそ～！ 兄②が喜んだやろになあ・・・。」
ガックリと肩を落としてフッとまわりを見ると車は沢山止まり、沢山の人々が私を見ています。 アッ！ 私はスーツ姿なのにサングラスをかけ （前回の丹波通信で娘が鬼の前で泣いていた時に私がしていたサングラスです）
昆虫採り網を持って商店街を走り回っていたのです・・・恥ずかし・・・。
数年前、仕事の途中で明石の海を通りがかった折、海岸の少し沖でナブラ （イワシの群れ）がたっており、それをハマチが追いかけていた光景を目の当たりにし、「何があるか解らんから車には常に釣竿とルアーは積んでおこう・・・」 と思ったものでした。
私は今日からトランクに昆虫採り網と釣竿とルアーを常に携行しようと思ったのでした。 （残念、ガクッ。）
丹波通信２７５ PTSDの余波
福知山線の運転が再開されました。 事故後初めての乗車です。 今、車中で一心不乱にこの丹波通信の267、268を書き上げフッと車外を見ると宝塚駅でした。 そして車内アナウンス 「この度の脱線事故では大変なご迷惑をおかけ致しました。
長らく運転を中止しておりました尼崎━宝塚間の運転を再開致しました｡」
私は必ず1両目に乗車します。運転再開して、数日たっていますが私はしばらく車で会社に通っていたので久々の列車通勤ですが、1両目も以前と変わらぬ乗車率です。 本を読む人、新聞見る人、つり革つかまって眼を閉じる人、寝てる人。
列車事故の1週間後に再発した私のパニック障害は今も治らず・・・ついに車を買い替える決心をしました。 1年半しか乗ってない愛車ホンダライフ（軽自動車）。 上り坂は全く走らないけど・・・良い車です。燃費は良いし(18.5㎞/?) 温度計も有る。 （真冬は道路の凍結が気になるので、気温が解るというのは大変ありがたいのです。） 車内は広いし、ナビだって付いてるんですヨー。 でも買い換えます。 まずは車格から変えて、安心感を持って運転したら少しは症状も良くなるかなあ・・・と思って。
「ヒロ君がお金に余裕あるんやったら車を買い換えるんも良いと思うヨ。 ベンツは、ちょっと分不相応やろし・・・ライフプランナーとしてはボルボとかクラウンなんかエエんと違う？
強いらしいし。 軽は経済的やけど、やっぱり危ないワ！ ヒロ君にもしもの事があったら・・・今は、家族だけの問題では無く、困るお客様もた～くさんいてはるんやろ～？」
私「そうやなあ・・・やっぱり考えてみよか～！？ でも簡単にボルボやクラウンって言うけど・・・500万以上するで～！！」 妻「まあ・・・エエんと違う？」 （うそっ！！
あのケチケチお母んが・・・？）
しかしやはりケチケチお父んの私には珍しく中古車に的をしぼり （元来私は新車派です。） 紺のトヨタカムリ2,４Lという車に決めました。 （不人気車種なので良い車なのに安い！）
そして今、ちょうど車内アナウンスと共に尼崎駅に着きました。
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